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「アメリカ放浪記」
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「バディーガイ様」アメリカ放浪記56日目4/27 in Chicago
今夜はまたまたバディーガイズレジェンドにお邪魔。

やはりいつものように満席だ。

ステージからはテキサスブルース、スティービーレイボーンの声そっくりのボーカルが楽しませてくれる。

もうすっかりカウンターの人たちにも覚えられ、仲良くもなったが、きっとこの店に来るのは今日で最後だろう、音を体に染みこませる様に聞いていた。

昼間に歩き過ぎたせいか少々体が疲れている。。1時間ほどライブを見て、タバコを吸いに外に出た。


(う〜ん、、このまま帰ろうかなぁ。。)


(う〜ん、、、いや、後1杯だけいよかな〜、、)と、また入った。。


あり??

ボーカルが変わった!?

おぉ、黒人のおっちゃんが、「これぞシカゴブルーズ!」と叫びたくなるような、まるでマディーウォーターでも見てる様な、、
はたまたバディーガイ本人でも見ている様な、凄まじい迫力だ!!

(俺はシカゴブルースをここシカゴで、しかも生で見ているんだ!)とここまではっきりと思い知らされたのは初めてで、体がゾクゾクした。

さっきまでの疲れはすっかり忘れて、勝手に体が動き、勝手に声が出てきてしまう。

途中で、あまりにもすご過ぎて、もしかしてバディーガイ本人じゃないかって密かに疑いはじめた。


(まさかな〜)、、、

MCが入った。


「レディース アンド ジェントルメン〜!!バディーーーーーガーーーーーイ!!!」



はふぅ〜〜〜!?


なんと〜〜!!モノホンであった(笑)


バディーはシカゴに来たついでに自分の店を覗き、そこで1曲セッションでも、なんてノリだったのだろう。

違った。明らかに圧倒的だった。

みんな大混乱。

思わず俺もCD買っちゃった(笑)しかも握手して、一緒に写真まで撮る始末。。


やっぱ本人目の前にすると興奮しちゃうね。


それから写真を撮ってくれた2人組と仲良くなり、同じテーブルで一緒に飲んだ。


しかし次の瞬間その2人はステージに呼ばれてギターを弾いていた。

(あらっ、、)と笑ってしまった。

降りてきてはまた一緒に飲んだ。

すっかり楽しんでしまい、きっとその日限りの友達と良くしてくれた店の人たちに別れを告げ、夜中の1時頃ホステルに戻った。


バスの出発はまだ2日先だ、でもホステルの予約は今日までだったので受付に居た、
まるでニール・キャサディーの様にヒッピーまっしぐら的な、グレイトフルデッド大好きでしょ?と言いたくなる様なお兄ちゃんに2日延長したいと話した。


なんだかんだとなぜかそのまま仲良くなり、一緒に外に出て喋りながらタバコを吸った。

「もう1本」、、「もう1本」と結局5本くらい彼は吸っていた(笑)

彼の名前はオースティン、外は震えるほど寒いのに、彼はTシャツ1枚という見ているだけで凍えそうな格好だ。。


やがて受付に戻ってまた話していると、オースティンが「CDが聞きたい」と言いだし、CDを渡した、、

彼は受付のパソコンでかけ始めた、、、しかも大音量で。

時間は夜中の2時頃、もう受付にやってくる人はほとんど居ない。

そのホステルのビルの1階の広いスペース全体に俺の歌が響き渡った。。

なんだか妙に照れくさかった。

向こうでここのビルの警備員が椅子に座りながらこっちを見ていたが別に何も言ってはこない。

オースティンはずいぶんと気に入ってくれ、なんと1枚買ってくれた!



おぉ、俺のCDが売れた〜!!と嬉しくなり踊ってしまった(笑)

最高じゃないか!ここアメリカで、しかもシカゴでCDが売れたのだ!たまらなく愉快だ!


オースティンとは妙に話が合い、「明日飲もうぜ!」と約束して、部屋に戻った。


その日は体が疲れていたせいか、興奮しながらも一瞬で寝てしまった。